JAPA報 Vol.11

軌跡を刻む、未来を描く

\周年記念を成功させる3つのアプローチ – その2/

節目が、次の一手の背中を押してくれる

これまで、周年記念を未来への投資とする考え方、そして物語をつくる意義についてお伝えしてきました。
今回は、その物語にどう「意味づけ」を与えるかを掘り下げていきます。

まず大前提として、周年記念だからといって新しい事業やプロジェクトを始めるべき、ということではありません。
企業が何かを始めるときには、必ず「時代の変化に応じた必然性」や「先を見据えた戦略」が求められます。
むしろ周年は、それらの思考や構想がすでにある中で、「動くきっかけ」として活用することでこそ、本領を発揮します。

経営とは常に、変化と安定のあいだでバランスをとる営みです。
何かを変えなければいけないという予兆、静かに差し迫る危機感──そうした空気を、経営者は無意識に察知しています。
ただ、踏み出すには覚悟がいる。反対も出る。時機も問われる。

そんなとき、周年記念という節目は、「今こそ動く」という意思決定を後押しするタイミングになり得ます。

なおかつ、組織にとっても、節目は“ひと区切り”として受け止めやすいタイミングです。
それまで心の中に留めていた問いや違和感も、この時期には自然と表に出やすくなります。

また、周年という節目には、社内外に対して「なぜ今やるのか」を説明しやすくするという効果もあります。
過去と現在、そして未来へとつながる線の上に今がある。
その構造を意識的に示すことで、単なる施策ではなく、企業の進化として理解されやすくなるのです。

意味づけとは、後づけの理由ではありません。経営の直感や蓄積された考察を、言葉として整理し、共有可能にする作業です。
周年記念は、その言葉を語る絶好の機会になるかもしれません。

次回は、社内外をどう巻き込み、ともに未来へ向かう力にしていくかをお届けします。

メンバーコラム

周年記念に社員を巻き込む

パーティー、記念品、記念ムービー、記念誌……。周年を祝う方法はたくさんあります。

手段のひとつが周年記念誌(社史)。
記念誌の制作方法もまたさまざまで、JAPAのようなプロに全てお任せいただく方法や、社員さんが主導で企画を練り、プロがデザインなどを担当する方法もあります。
後者の背景には、「社員さんの自発性を引き出したい」といった社長の思いもあるようです。

社員さんに主導してもらう場合、社長におすすめしたいのが、「お願いする意図」をしっかり社員さんに伝えていただくことです。

伝えているつもりでも、意外と思いは伝わっていないもの。
思いが伝わっていなければ、「やらされ感」で制作が進む可能性もあります。

せっかくの周年記念です。改めて思いを共有し、社員さんを巻き込んで、アツい節目にしていきましょう。

今週のトピックス
〈周年記念事業の進め方〉

『周年記念事業を具体的に進めて行くためのチーム作り』

周年記念事業はただのイベントではなく、会社の価値観や将来像を内外へ伝える重要なプロジェクトです。
そのためには様々な部署や立場の人が関わってこそ広がりが出ます。たとえば、現場の最前線に立つ実務部門や営業部門、総務部門など、バランスよく混在すると良いチーム構成出来ると思います。

さらに「実行チーム」「発想チーム」という風に役割を分担してみるのも良いでしょう。

また大切なポイントは、リーダーとその参謀役の存在。
チームにリーダーが不在だと意思決定に課題が出てきますし、リーダを支える参謀役もいてくれるとリーダーの負担軽減にもなります。

周年記念事業は、日常の業務に仕事がオントップされるので、過度な負担増になることは避けなければなりません。

もちろん、我々JAPAメンバーのように専門家のアドンバイスも必要になる場面が多々出てくるので、ワンストップで サービスを提供できる外部サポーターの力も必要です。

今月の名言/銘言

カッコ良い人は、
 ステテコを履いていてもカッコ良い

カッコ悪い人は、
 タキシード2着きていてもカッコ悪い

by 矢沢永吉

新メンバー紹介

株式会社たんどる
代表取締役 新垣 一平(しんがき いっぺい)さん
〉www.tendre.co.jp

新垣さんは、動画制作をメインサービスとして企業の広報戦略から、クリエイティブ制作全般をカバーするお仕事をされていらっしゃいます。

有限サステイナブル・デザイン
代表取締役 西原 弘さん
〉sustainablex.design

西原さんは、経営コンサルタントとして、今の時代に求められている「サステイナビリティ経営」導入のサポートをされていらっしゃいます。

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