JAPA報 Vol.13

軌跡を刻む、未来を描く

社史・周年記念誌シリーズ1〜社史は“未来の教科書”になる

「歴史を忘れた民族は滅びる」——そんな有名な言葉があります。
企業も同じかもしれません。
歩んできた道を忘れてしまえば、進むべき方向を見失う危険があります。
逆に言えば、社史は未来の教科書になり得るのです。
今回から、社史や周年記念誌についてシリーズで深掘りしてまいります!

1.社史は“意思決定の軌跡”

「社史」と聞くと、創業○周年に作る記念本を思い浮かべる人も多いでしょう。
もちろん、それも大切な役割です。
けれど、それだけで終わらせてしまうのはもったいない。
なぜなら、過去を記すということは、会社の生きた知恵を記すことであり、社史は「知恵の保管庫」でもあるからです。

創業時の想い、数々の挑戦と失敗、それをどう乗り越えてきたのか——。
その記録は、単なる年表ではなく、経営者や社員が下してきた数えきれない「会社の意思」が詰まった物語であり、「どう考え、どう選んだか」という判断のプロセスです。

その足跡が、先行きが見えにくいこれからの未来において、次の決断を助ける手がかりになるでしょう。

2. 社史が“誇り”を生む理由

会社の歴史を知ると、人は誇りを持つ。
これは、単なる「組織への帰属意識」という言葉で説明できるものではなく、紡がれた歴史の一員であり、大切なものを受け継ぐ一員であるという感覚に近いと思います。
創業者が何を思い、どんな覚悟で事業を始めたのか。
先輩たちがどんな困難を乗り越えてきたのか。
さらには、会社が地域や社会、国にどんな役割を果たしてきたかも教えてくれます。
会社の歴史を知ることは、「自分がその物語の一部だ」と感じること。
そして、自分の仕事が社会につながっているとわかること。
この二つが合わさり、誇りが生まれます。

3. “今”を残すことが、未来の資産になる

社史づくりは、過去を振り返るだけの作業ではありません。
いまの挑戦や価値観を未来に手渡すことです。
10年後、20年後、まだ見ぬ社員や経営者が、その記録を開くかもしれません。
その時を待たずとも活かすことができます。
たとえば、人材研修や社内ミーティングで、社史を使って学ぶこともできるでしょう。
 「色褪せさせない仕組み」を取り入れてこそ、未来に渡すだけの記録ではなく、今も未来も動かす贈り物 になります。

周年記念に関する
おさえておきたいポイント

共有できる思い出をつくる

「周年記念」という言葉で、真っ先に思い出すのが、中学校の周年記念です。

生徒全員が校庭に出て人文字をつくり、それをヘリコプターから撮影してもらいました。

校庭で撮影を待つ間は、「まだ時間がかかるのか」「もう疲れた」とブツブツ言っていたのですが、その人文字写真を使った下敷きが配布されると、やはり嬉しく。大学まで使って、ことあるごとに話題にしたものでした。

企業の周年記念でも、社長と社員さんが人文字をつくって、撮影してもらうケースがあります。

ただ、当然のことですが社員さんは中学生とは違い、たくさん仕事を抱えています。会社によっては拠点が多く、とても全拠点から集まれない、というケースもあるでしょう。

ここで立ち返っていただきたいのが、人文字をつくる目的です。おそらく「周年記念の節目に、共有できる思い出をつくりたい」という思いがきっかけだったはず。

目的に立ち返れば、「事業で生産している商品を使って人文字をつくる」など、代替案はいくつもあります。

人文字の例によらず、理想の周年記念にJAPAの頭脳をお役立てください。

今週のトピックス
〈壮大なる取り組み〜周年記念誌の編纂〉

昭和の大スター、日本プロ野球の大スター、とにかく日本の永遠の大スター長嶋茂雄さんがご逝去されました。誠に残念でなりません。

読売巨人軍では、王貞治選手とON砲と冠され、記録の王選手、記憶の長嶋選手..
などとも言われていました。

ところで、我々も『記憶』を大切にしていきたいと考えています。
ただ、記憶を個人の頭に留めていては、いづれ消滅してしまいます。
やはり、記憶は記録に残すべきです。
と、ややこしいお話でした。

これまでいろいろな周年記念誌の編集に携わらせていただいて思うのは…

例えば、定年退職をお迎えになる古参社員さんのこれまで40年におよぶキャリアと、20代前半若手社員さんのこれからの40年の展望とが混じり合う、周年記念誌の編纂は、実に壮大で意味のある取り組みだということです。

今月の名言/銘言

経営とは、個人の信念を、真実へと正当化していく為の、ダイナミックな社会プロセスである。

by 野中 郁次郎 先生

メンバーコラム

国場 みの Mino Kokuba
このコーナーは、JAPAメンバーの自由投稿です。メンバーがリレー式で投稿します

=お盆=

日本には先祖を迎えるお盆という風習があります。地域によって7月か8月かは分かれるところ。お盆は、仏教行事の「盂蘭盆(うらぼんえ)」という精霊を祀る行事と、日本古来の先祖霊を祀る祖霊信仰が融合してできた日本独特の風習です。世界を見回してみると、死者をこの世に呼び、死者と一緒に過ごすという風習は各地で見られます。メキシコの死者の日、ベトナムのランタン祭り、今は行われてないかもしれませんが、マダガスカルの改葬儀礼ファマディハナなど…。命をつないでくれた先祖を大切にする想いは、古今東西、変わらないのでしょうね。もうすぐお盆ですね。今年も酷暑ですが、お盆期間にお墓をきれいに掃除して、本家の仏壇に手を合わせ、感謝を捧げたいと思っています。

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